夏になると気になるのが「紫外線」、そして紫外線による「日焼け」。

一昔前までは、「夏は肌が焼けてこそ健康」というイメージがあったと思います。
しかし今は、「紫外線、日焼けは敵」と認識している人が多数だと思います。

紫外線はUVA、UVB、UVCに分けられています。日焼けに害のあるUVAとUVBは、本来ならオゾン層で吸収され、地表に届くのはごくわずかでしたが、地球温暖化に伴いオゾン層に穴が開き、私たちは紫外線を大量に浴びることになってしまったのです。


紫外線を浴びると・・・

紫外線を浴びると、皮膚の角質層が紫外線を反射し、体内への侵入を防ごうとします。角質層をくぐり抜け、体内に入ってきた紫外線には、メラノサイトという色素形成細胞が働き、メラニン色素を作り出して紫外線を吸収し、真皮への進入を防御します。メラニン色素が増大し、皮膚の中に沈着して肌の色が濃くなることにより、日焼けします。
さらに、メラニン色素でブロックし切れなかった紫外線は、真皮にまで届き、遺伝子に攻撃します。その結果、皮膚がんなどの原因になっているのです。


紫外線対策

1.ライフスタイルを改める
11時から13時ごろがもっとも紫外線の多い時間帯です。
この時間はできるだけ外出を避けましょう。
もし、出かけるのであれば、長袖を着る、帽子や日傘を持っていく、日焼け止めクリームを塗るなど、紫外線に直接あたらないようにしましょう。

2.日焼けに拍車をかけない
喫煙はNGです。日焼けによって傷ついた皮膚を修復させるのに必要なアミノ酸は、血流に乗って全身に回りますが、タバコは血管を収縮させて、アミノ酸の働きを妨げます。
また、添加物を多く含む食品を大量に食べたり、抗生物質、鎮痛剤、精神安定剤などの薬も種類によっては、皮膚が日光に敏感に反応して、シミができやすくなってしまいます。

3.サンスクリーン剤(日焼け止めクリーム)を使う
サンスクリーン剤を選んでいると、「5+」や「20++」という表示を見かけると思います。
実は、サンスクリーン剤の効果は数値で表されていて、数字は「SPF」(UVBの防止効果)を示し、「+」は「PA」(UBAの防止の目安)を示しています。 数値が大きくなるほど効果も高くなります。

4.子どものころから対策
子どもは新陳代謝が活発なため、紫外線により傷ついた遺伝子を含む細胞も細胞分裂が盛んに行われ、大人になってから皮膚がんを発症する確立が高くなります。
子どもには、子供用の刺激の少ないサンスクリーン剤を塗らせましょう。
しかし、赤くなったり、かゆみを訴えた場合は、すぐに使用を中止し、そのサンスクリーン剤を持参して皮膚科で診てもらってください。

5.UVカット商品でブロック
通常のものより、UVカットの帽子、ストッキングなどの商品を使いましょう。
ただし注意するのは、それらの商品は紫外線カット率が100%ではないことです。
車のUVカットガラスも、紫外線のカット率は80%から90%なのです。
さらにサンスクリーン剤を使うなど、自己防衛策をしましょう。

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